Boston Legalというドラマ

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Let's help people suffered from the disaters Think Daily


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第十七話 3時間の婚姻生活にピリオドを打ったDennyの離婚問題にケリがついた夜、しんみりした雰囲気のなかスコッチ片手に葉巻を楽しむDenny とAlan話題は、自ずと伴侶のはなしになります。Dennyの質問は、Alanの奥さん(これはBoston Legal トリビアですが、Alanは奥さんと死別したらしい)についてです。

Alan Shore:
She had all the most delectable qualities one could hope for.
Creativity, desire, zealotry, a gorgeous clavicle, healthy lack of inhibition.

彼女は誰しもが望むあらゆる性格を備えていました。
創造性、向上心、情熱、見事な鎖骨、いい率直さ。

Denny Crane:
Sounds spectacular. What happened?

見事だな。どうなったんだ?

Alan Shore:
She began… to know me too well and I began to hate her for it.
Even when I was unpredictable, she’d predict it.
For those of us who aspire to be original, it’s the worst sort of banality.  
She died. I’ve missed that banality ever since.

彼女は僕をあまりに理解しすぎるようになって、僕はそんな彼女を嫌いはじめ たんです。
僕自身が決められないことでも彼女が決めたりして。
僕たちのような独自性を願うものには、それは最悪の部類の陳腐さです。
彼女は死にました。以来、その陳腐さがなくてさびしいんです。

このAlanの台詞はかなりの共感をよんだのか、WEBサイトのいろいろなところで引用されています。かくいう私もこの台詞にしびれている一人です。

ところで、若干の経験をもとに記すなら、男性が恋愛対象を伴侶に変えるときは、たとえば相手との関係(恋愛関係から家族関係)を考えたり、自身や伴侶のおれている経済状況や社会環境を考え、そこに多少の偶然という力も作用して、結婚というイベントの開催に踏み切ります。

ところがこのAlanの台詞はどうでしょう?Boston Legalのキャラクター設定の中にあってAlan Shoreを性格付ける象徴的な台詞に仕上がっています。

For those of us who aspire to be original, it’s the worst sort of banality.

すなわちAlan Shoreというキャラクターは、 to be originalをaspireするのであって、決して相手との関係や社会の自分への影響力、自身の経済力、といった状況を考慮しない(又はする必要がない、或いはする気がない)のです。

日本でも少子高齢化は進展していて、政府は社会インフラの整備や子供手当てによる経済支援で問題解決を支援しようとしています。そんな政府部門の支援なしでは改善しない社会環境も少子化の一因かもしれませんが、Alanの考えに象徴される、均質化された社会のなかでのoriginalityの追求、 banalityと表現されてしまう結婚生活や子育てへの忌避、といった精神風土もまた多分に少子化の背景にあるような気がします。

ドラマの中でもAlanは常に結婚を回避するキャラクターとして描かれています。その姿勢は決して死別した奥様への義理立てではなく、aspire to be original、worst sort of banalityといった精神態度の発現として描かれています。

少子化問題を解決するには、たしかに政府のインフラ整備も重要ですが、最終的には現在の経済社会環境の中で個人が子育てに対してどう精神的に向き合うのかです。子供手当てに代表される政府の少子化対策に違和感を覚えるのは、少子化問題の解決策は個人の精神に大きく負うと皆が薄々感じているからではないでしょうか?

・・・

議論しつくされた一辺倒の政策や予算のばらまきではなく、子づくりや子育てに関する個人の精神性を改善させる共同体単位での社会政策が必要だと思うんですけどね・・・。

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(2008/07)
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第十五話 Alanの昔の同僚の娘Marissa Deaver (9歳)は、交通事故に会ってから神経に障害をきたし「笑う」という身体表現を持ち合わせず、学業成績や美術の才能にかかわらず、有名私立学校への転入を拒否されます。AlanはMarissaとの会話から彼女の能力を大いに評価し、何としても転入させたいというPhyllisの願いをかなえるべく私立学校にのりこみ、学校関係者を前にMarissaの転入許可を求めます。最初はなんとか相手を懐柔しようとしましたが失敗し(交渉術1)、次に法廷闘争を仄めかしましたが(交渉術2)、交渉は決裂。最後はAlanらしいやり方で決着をつけます。本件は解決したモノとすっかりたかをくくっていた校長のもとに突然、TVレポーターを伴ったAlanが現れます。

Alanの台詞を5つに分けてみました(6、7はおまけ)。1−5に進む過程は、ときにいやみたっぷりに引く姿勢も見せながら(姿勢だけで心は追い込み体勢)、相手を確実に追い込んでゆきます。

1.状況を飲み込めず唖然としている校長に、何が起こっているのか遠回しに説明し、校長に状況理解の間を与えます。

Well, the thing is it’s all my fault. I was so sure I was going to be victorious and persuade you to admit Marissa into your school. Total hubris on my part, I went and called Darcy Devictor, she does the human interest pieces over at the local ABC affiliate.

hubris 【名】思い上がり(arrogance)、不遜、傲慢、自信過剰

2.続いてあからさまに女性関係の話を持ち出し、相手に正攻法の話し合いは通じない相手という印象を与えます (いや、単に助平な道化を気取って相手をけむに巻こうとしているだけともいえます)。

We were briefly an item. Don’t let her perky on-air demeanor fool you she’s actually quite deviant in the bedroom.

item 【名】
1. 事項、項目、箇条、種目、品目、細目、演目
2. 〔新聞{しんぶん}などの〕記事
3. 〈俗〉ニュース[ゴシップ]の種
4. 〈俗〉アツアツの[ラブラブの・性的な関係を持つ]カップル
"So you guys are an item now?" "No, we're just friends."
「じゃああなたたち、今付き合ってるんだ?」「いや、ただの友達です」

3.遠回りしていろいろ喋って、とうとう真意を披露します。即ち、知り合いのTVレポーターをせしめ、天才少女のいる学校を全国ネットで紹介してMalissaの在学という既成事実を作り上げようという魂胆です。

Anyway. I figured this was exactly the kind of story that Darcy likes to... and this is the part that gets me excited... sink her teeth into. You know the little artist that can’t smile and the supportive school that loves her.

sink one's teeth into
~に深々とかみつく[食いつく]、~に打ち込む、~に没頭する、~に熱心[真剣]に取り組む、~に深入りする
・Fred is looking forward to getting [sinking] his teeth into this new project.
: フレッドは今回の新しいプロジェクトに取り組むのを楽しみにしている。

4.強引に押してばかりでは相手も食傷を起こすので、一旦引きます。というより、引いているようにいや見たらしく見せているだけで、完全なあてこすりで、相手に参った、と言わせる雰囲気を醸します。

I always like showing off in front of an ex-girlfriend, but wouldn’t you know it, I got excited and jumped the gun.

show off 見せびらかす、誇示する

jump the gun フライングする、早まったことをする
◆【直訳】競技で使うピストル(gun)の合図より早く飛び出す
・ I think you are jumping the gun with your offer to buy them out.
: それらを買収するというあなたの提案は、時期尚早だと思う。
・ I jumped the gun
: 早とちりしました。/軽はずみな事を言いました。

5.いやみたっぷりの最後通告です。

So! I’ll let you get back to work. I’m gonna go out and let her know that I was wrong and you were right and the school prevailed in it’s determination to discriminate against this little girl and her disability.

6.帰り際に追い打ちをかけます。

Oh! Do you happen to have any of Marissa’s drawings still? Darcy was dying to show them on air.

7.もうひとつ追い打ちをかけます。

Hey! This may be a way to salvage a story actually. You know? The little girl who can’t smile, her dream shattered by the exclusionary will of the inbred elite. Something like that!

inbred 【形】 生まれつきの、生得の、持ち前の、同系交配の

(上記、辞書の引用元は全て英辞郎です。)

///

むかしはこんな本も出ていたんですね。

英語でイヤミを言えますか?英語でイヤミを言えますか?
(2001/11)
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第十五話 Alanの交渉は、相手に提案が受け入れられることなく決裂します。Alanは相当に柔和な態度で相手のプライドを傷つけないように提案したつもりでしたが (Alan Shoreの交渉術 − 1)、相手は無碍に申し出を却下します。相手方の態度を受けてAlanは自分の態度を硬化させ、それなら受けて立つ、いやむしろ痛い目に遭わせてやる、と宣戦布告に出ます。

宣戦布告に出るのも交渉術で、僕を起こらせると怖いよ、態度を変えるなら最後のチャンスだよ、以下に紹介するAlanの台詞の最後にあるように、人々の心象を悪くする障害者差別で訴えるよ、というメッセージを背後に忍ばせています。

Alan Shore:
I take it we’ve stopped being nice. I know I have. Mr. Tremont, Marissa has a disability, and you and your institution are discriminating against her.

前向きなな交渉はやめるということですね。私はやめましたよ。Mr. Tremont、Marissaは障害があって、あなたとあなたの学校は彼女を差別しているんです。

We’ve stopped being nice. I know I have. なんてリズムと語感が良くていいですね。むかし米国にいたころhot dogを食べるときに三枚目の友人が、

Do I need ketchup? I think I do.

と早口で独り喋りながら尋常ならざる量のケチャップをhot dogにかけていた姿を思い出します。
閑話休題。差別を主張するAlanに対し学校側は、当校は私立学校なのだからどんな扱いをしようが差別にはならない、と反論し、自身を含め学校には法曹資格を持っている人間が複数いるので、解釈には自信を持っていると一喝します。宣戦布告を受けて立った学校に対するAlanの台詞です。

Alan Shore:
Let me tell you two things about myself.
I too am a lawyer. I can be painfully vindictive and I do not play fair.

Lestor Tremont:
That’s three things.

Alan Shore:
See? Not playing fair already. And I’m just getting started.

軽いジャブを打って出るわけですが、相手を挑発するといますか、こけにすると言いますか、Alanらしい台詞です(Alanの挑発の巧みな技術については、Alan Shoreのキャラクター設定 (1) 及び (2) をご参照ください)。
最後も素晴らしい挑発で会話の幕を閉じます。

Lestor Tremont:
Mr Shore. Our school has been sued several times, never successfully.
Mr Shore. 私たちの学校は何度も訴えられましたが、一度も負けていません。

Alan Shore:
You know what they say, Lester. You never forget your first time.
聞いたことあるよね、Lester、初体験は絶対忘れないって。

///

すっかり評論家/作家として定着したこの人は挑発も交渉も上手そうですね。

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(2009/01)
佐藤 優

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