政権交代前夜に登場した橋本徹はNEOになれるか?

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第二十五話 Ending: AlanとDennyのバルコニートーク
Boston Legalのエピソードは毎回、AlanとDennyがエピソードをに関連したおしゃべりを肴にスコッチと葉巻を嗜むバルコニートークで幕を引きます。25話もまた例外ではありませんが、すこし社会的な内容に発展します。もとの放送は2006年5月9日で、G.W.BUSH率いる共和党政権が米国民の信頼を失いつつあるなか、HilaryとObamaの主導権争いで勢いを増す民主党の躍進が目立ち、政権交代を予感させる空気が日増しに強まる時期でした。しかし、共和党か民主党かの2者択一に論点が移り、社会の抱える問題の本質を見失ってはいまいか・・・。Boston Legalというドラマは、Alanの台詞に込めた脚本を通して、当時の単純化された2分論に染まった社会に警鐘を鳴らし、批判すべき社会に知らず知らず同調していた自戒の告白を吐露します。
 
This notion that we have to take sides in this country now, you’re either with us or against us, Republican or Democrat, red state or blue state.  No one looks at an issue and struggles over the right position to take anymore.  And yet, our ability to reason is what makes us human. Lately, we seem so willing to forfeit that gift of reason in exchange for the good feeling of belonging to a group.  We all just take the position of our team.  I’ve certainly done it and hated myself for it.
 
こ の考えは、この国でいま、誰もがどちらかの側に付かなければならない、見方か敵か、共和党か民主党か、赤か青か、とか。もう誰も問題を直視しないし、もが いて正しい位置につこうとはしない。もともと、存在理由を見出す能力こそは私たちを人間たらしめるものです。最近、我々は集団に属する心地よさと引き換えに嬉々 としてその能力を放棄しているように思えます。我々はすべからく単に自分の所属するチームのポジションを取るだけです。私も確かにそうしましたが、故に自 己嫌悪に陥っています。

42年ぶりに国内にある全ての原発が停止した日本で起こっている、2者択一がちょうどこんな感じではないでしょうか。原発は安全か危険か、必要か不要か、再稼動すべきか停止すべきか・・・。そんな二元論に終始し、背後の社会問題や電力政策には目が向かない・・・。「フクシマ」論はAlanの台詞と同じくそんな社会の議論に一石を投じます。

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原発問題を含め民主党の未熟な政策運営の限界が露呈し、日本でも再び政権交代前夜・・・、という空気が出てもよさそうですが、「自民(民主)党も結局は民主(自民)党と同じ組織構造ゆえに政策運営は両者に明確な相違をもって国民に発露しない」という事実に気づいた有権者は、なかなか政権交代の空気を感じられません。

その間隙を縫って登場したのが橋本徹氏で、橋本氏は「システム」を論点に中央政界に颯爽と影響を及ぼしはじめました。自民でも民主でもなく、自民と民主の根っこにある「システム」に目を向けようよ、という理屈を展開し、日本の疲弊したシステムに戦いを挑む橋本大阪市長の姿は政権交代前夜のかすかな希望に映ります。
 
しかしこ の考えも、上記の台詞において「見方か敵か、共和党か民主党か、赤か青か」を、橋本市の論理に合わせて考えると、問題の本質を見失いかねない危ういさをはらんでいることに気づきます。

橋本氏は、システムに組み込まれるか、システムに挑戦するか、を問いかけていて、システムの中か外か、という選択を迫ります。今や誰も システムに組み込まれる状況を直視しないし、もがいて正しい位置でシステムをとらえようとはしない。もともと、システムに対する個の存在を理由付ける能力 こそが私たちを人間たらしめるものでした。最近、我々はシステムに属する心地よさと引き換えに嬉々としてその能力を放棄しているように思えます。我々はす べからく単に自分の所属する組織のシステム内での位置を気にするだけです。私も確かにそうしましたが、故に自己嫌悪に陥っています。

このシステムと個人の対立は映画マトリックスで展開された理論を彷彿とさせます。Keanu Reeves演じるNEOが属する人間側のチームはシステムに呑まれる事態を拒む物語を展開していましたが、さて、橋本徹はNEOになれるのか、私はそのなかでどういう立位置にいるべきなのか、原発問題も含め思考停止に陥っている状況を自戒し、しっかり考えなおしてみたいと思います。

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ところで、オバマはなぜ大統領に就任できたのか・・・
ところで、オバマはなぜ大統領に就任できたのか、

選挙制度というテクニカルな要因はもちろんですが、(例えば http://d.hatena.ne.jp/isoroku0723/20081127/1227774890) 911後の天災や金融危機も重なったブッシュ政権下で混迷を極めた右派政策に国内は疲弊し、格差とか思想とか、いろいろな意味で分断された状況におかれ、分断を再統合しようとした機運がオバマを当選へと導いたのはまちがいありません。

日本では幸か不幸か、小選挙区制になっても政党間の相違が未成熟なために、2大政党制がしっくりと根付かないようです。有権者は政権交代に期待を持てず、消去法的な投票を強いられ、日本の政治はまたも進化の機会を失いつつあります。

ですから、左辺が変化しないのであれば、右辺の文化、即ち国民生活が変わらない限り政治は変化しないことになります。左辺に賭けるのか、右辺で頭を使う一市民になるか、日本人は選択に迫られています。
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