食品添加物 - 外国で加工食品の原材料を読むときの参考に

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第二十四話 Edwin Pool の突飛なアイデアで世界規模のお菓子メーカーを糖尿病の原因だとして訴えることになった案件で、裁判に妥当する案件なのかどうかのPreliminary Hearingが実施されます。Shirleyは、Lil’ Jimmiesのお菓子(クッキー)の箱のラベルに書かれた原材料を読み上げ、とんでもない材料でお菓子が作られている様子を暴露します。弁論は当ドラマの女性弁護士の論法パターンである、1)事例の列挙(例えばこちら)、2)起承転結(例えばこちら)、で展開されます。

輸入食品(とくにお菓子)のラベルを原文で読んでみるときの参考になる(?)かもしれません。

【起】 まずは食品の原材料表示ラベルに記載されている添加物をリストとして読み上げ、いかに気味の悪い材料(機械油、虫、道路のタール、豚の骨など)を使用しているのかを認識させます。

- Yellow dye tartrazine, which is a coal tar derivative.
- Blue dye triphenylmethane, which is a petroleum-based product.
- Red dye carminic acid, which is derived from the carcasses of the cochineal beetle.
- Partially hydrogenated vegetable or animal shortening, which is beef fat, pork gelatin, which is made from boiled bones, tendons, and skin of pigs.

Ugh. So far, we’re up to motor oil, bugs, road tar, and pig bones.

論述で紹介された添加物について調べてみました。

添加物

内容

(由来)

指摘されている問題

Yellow dye tartrazine

黄色タルトラジン

黄色4
タートラジン

(コールタール)

発ガン性・染色体異常

喘息の原因か?

アスピリンとの併用難

Blue dye triphenylmethane

青色トリフェニルメタン

青色1号
ブリリアントブルーFCF

(石油精製物)

発ガン性・染色体異常

Red dye carminic acid

赤色カルミン酸

カルミンレッド

 

(コチニールカイガラムシ)

職業性喘息

アナフィラキシー
・ショック

Partially hydrogenated vegetable or animal shortening

水素添加半硬化の植物性又は動物性抽出物

トランス脂肪酸

(ウシ・ヤギなどの反芻動物の肉や乳)

LDLコレステロール
(悪玉コレステロール)
の増加

虚血性心疾患の発症

認知機能の低下

色のイメージは、こちらのサイトで確認できます。


食用色素: http://www.san-ei-cleanlack.co.jp/shikiso/shikiso_s.htm
チョコレートで着色料のお勉強: http://www.geocities.jp/kinomemocho/sanpo_marble_chocolate.html

米国では2009年の加工食品の説明書きラベルに関する法改正で、トランス脂肪酸(水素を付加して硬化した部分硬化油を製造する過程で発生するためPartially Hydrogenated Fatsとも呼ばれる)の利用は控えられるようになりましたが、日本ではマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングに用いられています。揚げ物をからっと仕上げられるため、ファストフード店や居酒屋の揚げ物にはよく使われています。
http://www.drmirkin.com/nutrition/N185.html


【承】添加物のリストのなかに、既に社会問題となりつつある二つの成分を見出したShirleyはこの二つには特に注目を集めるように説明を加えて説明します。

- Bleached white flour.
The common ingredient used to bleach flour is chlorine dioxide, the use of which has been linked to the destruction of the pancreas and a form of type II diabetes.

①小麦粉の漂白
日本では過酸化ベンゾイルで小麦粉を漂白する習慣があったようです。今はほとんど漂白していませんが、過酸化ベンゾイル自体は禁止食材ではないようです。

米国では小麦の漂白にchlorine dioxide(二酸化塩素)を使用していたのでしょうか?Wikiでは「パルプを製造するとき、繊維の漂白に用いられる。かつて塩素ガスが用いられていたものが置き換えられたものである。」と説明されています。

- And finally the biggie, high fructose corn syrup.
This product does not metabolize as a normal sugar in the body and it prevents a certain hormone, leptin, from reaching the brain. This hormone normally sends a signal to the brain that your stomach is full and tells you to stop eating but, whenever you eat anything with high fructose corn syrup, your brain thinks it’s not full, and so you keep eating and eating and eating. This product, like many dessert cakes, is addictive and causes diabetes, and that is what this lawsuit will show. As for defense counsel’s remark that the whole thing is ridiculous…, is it?

②異性化糖 High-fructose corn syrup (HFCS)
ブドウ糖と果糖を主成分とする液状糖で、原料はトウモロコシやジャガイモ、あるいはサツマイモなどのデンプン。HFCSの健康への影響(肥満、心血管疾患、糖尿病、脂肪肝、等)は以下のページでWIKIにまとめられています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Health_effects_of_high-fructose_corn_syrup

要はすっかりお日本語化した「メタボ」の原因といわれる物質ですが、そもそも「メタボ」の語源となっている英語は

Metabolize
【自動】(新陳)代謝する
【他動】(新陳)代謝させる
(英辞郎)

で、HFCSは普通の砂糖のように健全な代謝(metabolize)をしない物質で、体の中で満腹感を覚えさせない信号を出させてしまうようです。


【転】危険な食品添加物のリストを論ったあとは、米国の糖尿病の様子を暴き出します。特に子供にまで被害が広がっている点を強調し、陪審の心象に訴えます。

- The rate of diabetes has increased 80% in the last decade.
- Nearly 21 million Americans have diabetes.
- One in three children will get it in their lifetime. I just want to say that again, one in three children.


【結】怪しい食品添加物と原材料→米国の糖尿病の増加、という図式を展開したロジックを総合し、食品製造会社は薬物の売人のようなものだ(よって裁判に附されるべきだ)、と結論付けます。しかも子供にも害を及ぼしていると拍車をかけ、タバコ会社のパッケージへの注意文言を例に出し食品会社の意識の低さを露呈させ、一方的に原告側のtemerity (向こう見ず)を批判するのは適切でないと釘を刺します。

These companies are corporate drug dealers. Their products are killing our children. You market to children. At least tobacco companies say on the packages that cigarettes can kill you. Ha. And you have the temerity to accuse my client of not taking responsibility?

temerity 【名】向こう見ず
(英辞郎)

・・・
図解入門 よくわかる最新食品添加物の基本と仕組み―現代の食卓を支える影の功労者 (How‐nual Visual Guide Book)図解入門 よくわかる最新食品添加物の基本と仕組み―現代の食卓を支える影の功労者 (How‐nual Visual Guide Book)
(2008/10)
松浦 寿喜

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