Burning down the barn to kill the rats

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第十九話 Melissaは国に税金を納めず逮捕されましたが、国を相手取った裁判の証言で、なぜ税金を払わないのか、3つの理由を挙げます。いずれも税金と関係ないと考えられる理由ですが、まあよしとして3つの理由を見てみます。

1. 大量破壊兵器について嘘をついたから。
The whole weapons of mass destruction thing; maybe we lied, maybe we made a mistake, but either way, as goofs go, to start a war? If the government had said, “We need to do anything to get rid of Saddam.” I would have said, “Let’s roll”, and if we had apologized after making such a humongous gaff with the whole weapons thingy, I’m sure I could have accepted that too, but instead we were so arrogant.

2. 軍による捕虜に対する非人道的な拷問とその隠蔽
Torture. Our military tortured prisoners. Aren’t we supposed to be the country that stands for human rights, I mean, doesn’t it make you wanna hide?

3. 政府による民間人の活動に対する監視(スパイ)
Spying. Do we spy on our own citizens now? All this to fight terrorists because they’re a threat to freedom as we know it? I mean, talk about burning down the barn to kill the rats!

9.11を経てイラク戦争へ突入したアメリカでは、Bush率いる共和党が戦争のどさくさに紛れていろんな政策を実行に移していた時期で、ふと気がつくとアメリカ人の日常生活には、Melissaの指摘にあるような恐ろしいことが、身近なところで頻発していました。

オバマ大統領就任前にアメリカを疲弊させた共和党政治の有り様を表現すると、上記3の政府による民間人の活動に対する監視のみならず政治の在り方そのものを、

Burning down the barn to kill the rats

と記述できる、皮肉たっぷり表現といったところでしょうか。

政治が暴走し国民の声が消されるなか、Boston Legalはドラマとして出来る範囲において政治を糾弾する社会的責任を果たさんとし、アメリカの暗部をブラックにデフォルメした脚本を提供した、との印象を上記Melissaの台詞に感じるのは私だけでしょうか。或いはそんな政府に税金は払いたくない、という市民の声をドラマの脚本で代弁しているのかもしれません。

さて、3番目のスパイの箇所に登場したTo burn a barn to kill the ratsは、納屋のネズミに悩む男が、納屋をまるまる焼いてネズミを退治しようとしたところ、ネズミはまんまと逃げ、男は飢えてしまった、というオランダの農夫の教訓めいた寓話に起源を有するようです。

オランダ農夫の故事から派生した言葉がBarnburnerです。

Barnburner: A radical, zealot, or extremist;
The term, which dates from 1841, comes from the older phrase, burn a barn to kill the rats, in use since 1807.

Just like exterminating all banks and corporations, to root out the abuses connected therewith.
(New York Tríbune, 1848)

ちなみに上記サイトでは、Zealousness を有する人物の描写表現としてbarnburner のほかに、eager beaver, gung ho, hellbent, whirling dervishをあげています。
Barn Burning (Tale Blazers)Barn Burning (Tale Blazers)
(1979/09)
William Faulkner
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螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)
(1987/09/25)
村上 春樹
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Barnburnerから連想する小説はどっちですか?
と尋ねたら、大方の日本人は村上春樹氏の「納屋を焼く」を選ぶかも知れません。大方の米国人はWilliam FaulknerのBarn Burningを選ぶかもしれません。タイトルは似通っていても中身はまったく別物の両作品。米国小説への理解が深い村上氏がWilliam FaulknerのBarn Burningを念頭に置いていなかったとは考えられませんし、或いはまた何か意図を持って「納屋を焼く」というタイトルを自作に用いたのか(又は何も意図はないのか)よくわかりません。そもそも「納屋」なんて現代日本人の生活になじみ薄い存在ですよね。
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