Terri Schiavo fanfare

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Alanが扱う案件は、後日紹介する予定の最終弁論で「Terri Schiavo fanfare」と言及されるように、実際に社会論争にまで発展した事件をドラマ化したエピソードです。Terri Schiavo事件(日本語でまとめられた論考はこちら、またはこちらのリンク集から)については後日じっくり考えてみたいと思うのですが、Boston Legalでは先日紹介した猫のエピソード、Season 4でのShirleyの父親へのモルヒネ投与等、何度か類似の事件に正面から向き合おうとしています。ときの事件をドラマで取り上げ、時流を捉えた解釈論争を展開させるアメリカ社会の奥深さには敬服するばかりです。

今回の記事では、会話フレーズの紹介というより、Terminal care, Hospice, Morphine drip, Pain management といった概念を紹介したいと思います。

また安楽死と尊厳死は違うようですから、当ドラマで扱われたエピソードには、尊厳死という言葉を使いたいと思います(こちらを参照)。

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第十六話 Alanの元に舞い込んだ依頼は、末期アルツハイマーで苦しむ妻にモルヒネを投与し安楽死尊厳死させ、自殺幇助の殺人罪に問われている男性の弁護です。まず証人として喚問されたのは、モルヒネの点滴等を行った終末ケアの専門病院Hospiceで経験を積んだ看護婦です。検察側の弁護士が看護婦に質問をぶつけます。

A.D.A. Douglas Koupfer:
Did he tell you what he wanted to use the morphine drip for?
彼はあなたに、何にモルヒネ点滴を使用するのか言いましたか?

Jody Young:
He said if she ever got in too much pain he wanted to help her manage it.
彼は、彼女があまりの痛みに苦しむなら彼女の痛みを緩和して助けたいと言いました。

A.D.A. Douglas Koupfer:
And how is it you even had access to this drug?
で、あなたはどうしてまたこの薬を持っていたのでしょう?

Jody Young:
I had worked at a hospice for people dying of terminal diseases. It was quite common for morphine drips to be used in connection with pain management.
私は以前病気の末期で死にゆく患者さんのホスピスに勤めていました。至極一般的だったのはモルヒネ点滴で、痛みの緩和に使用していました。

Terminal Care(終末(期)医療、終末(期)ケア)は、ホスピスと共に広がりを見せる概念ですが、ケアの開始をより時間的に前倒した「緩和ケア」という概念も広がりつつあるようです。
http://www.hpcj.org/what/definition.html

Hospiceにおけるモルヒネの用法について説明されています。
http://www.hospice.jp/oyakudati/1morphine.html

薬として見いだされたモルヒネの悲劇は、その中毒性や、モルヒネを材料に生成されるヘロインの為に、犯罪推理小説の中で事件的に扱われる事情も手伝い、歴史的に常にマイナスイメージが先行する薬として運命付けられているようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%92%E3%83%8D

太宰治が人間失格で描写したモルヒネ中毒の状態は、彼のモルヒネ中毒を元にした挿話と推察するに十分ですが、私の個人的な感覚として、文士とモルヒネは妙にしっくりと結びつきます。

人間失格 (集英社文庫)人間失格 (集英社文庫)
(1990/11)
太宰 治

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また、胃がんで苦しんだ尾崎紅葉は、俳句にモルヒネを詠んでいます。

米国では、2009年3月には、未認可のNarcotic Drugs(morphine sulfate, oxycodone, and hydromorphone)に対してFDAが製造中止を命じています。(ただし翌月には、代替薬が見つかるまで生産の継続を認めるよう修正された。)
http://www.medpagetoday.com/PainManagement/PainManagement/18157

2010年になって、死を幇助するのでなく、痛みを緩和する薬としてのmorphineに焦点を当てた論文が発表されています。
http://www.sciencedaily.com/releases/2007/12/071210212155.htm

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安楽死事件―模擬裁判を通してターミナルケアのあり方を問う安楽死事件—模擬裁判を通してターミナルケアのあり方を問う
(1994/09)
奥野 善彦

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奥野 善彦 編 1994 0915 
『安楽死事件—模擬裁判を通してターミナルケアのあり方を問う』,
医学書院, 205 p.ISBN: 4260341626 1995
http://www.arsvi.com/d/et-bg.htm
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