サンドイッチ卿のあとのサンドイッチの歩み

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誰しもサンドイッチ・Sandwichは英国のSandwich卿が発明した食べ物だ、という話しを聞いたことはあるかもしれません。18世紀のイギリス人貴族John Montagu, 4th Earl of Sandwich (3 November 1718 – 30 April 1792) がトランプゲームに嵩じる最中、召使に「パンに肉を挟んで持って来い」と言いつけたところ、ゲームの参加者が「俺にもSandwichのと同じものを("the same as Sandwich!")」と言ってSandwichの名称の嚆矢となったとか。Sandwich卿は食べ方を指定しただけで、今でこそ世に知られる形態のサンドイッチという食べ物を発明したり、世に広めたわけではないようです。

そもそもパンと一緒に何かを食べる、パンに何かを挟んで食す、というのは人間の食事の歴史にあっては極めて自然な食物摂取の形態です。新石器時代にはすでに肉とハーブを小麦粉を焼いたクラッカー風の生地に挟んで食していたそうですし、中世には厚手の生地をお皿代わりに上に食品を乗せて食していたそうです。現在イメージするサンドイッチに近しいものは17世紀オランダに見られるそうで、居酒屋の天井から吊るされた熟成牛肉を削ぎ落とし、バターを塗ったパンと共に食したそうです。現在のオランダではその食べ物はbelegde broodjeとして、牛肉だけでなく様々な具材とともにパンを食す食べ物として伝わるようで、ちょうどハンバーガーの中身がサンドイッチの具になっているような感じです。

パンにものを挟んで食べること自体は遥か昔からあるのに、サンドイッチの形式に昇華するまでに、新石器時代→中世→17世紀オランダ、と、かように時間を費やしたのは何故なのでしょうか?

と 疑問に思ったのですが、この問いは、この問い/仮説の立てかたがおかしいようで、サンドイッチという食べ物はきっと中世にもあったはずです。パンに食べ物 を挟む食べ方がサンドイッチに変化しとして広まったのではなく、問題は、一つの確立されたレシピとしてパンに食物を挟んで食する食事法が人々の間にひろまり、何らかの呼称 や地位を伴う食べ物として市井に広まったのが18世紀のイギリスで、そのとき食べ物と一緒にSandwich卿のエピソードが同時代人としてタイムリーに人口に膾炙した、ということなのでしょう。

すわちサンドイッチ卿によって
一つのレシピとして確立されたサンドイッチは、18世紀にゲームや夜の酒盛りで供される「つまみ」から次第に貴族社会の間において夜食として広まり、19世紀には産業社会の進展に伴い、労働者/中産階級/一般家庭において労働時間と食事時間がせめぎあう中にあって手軽な食事摂取形態として浸透し、20世紀に米国に伝播しfast foodとして商業展開され現在の「サンドイッチ」ができたようです。そして今や十分にヘルシーと思われてきたサンドイッチも後述の会話例で登場する「プロテイン・スタイル」即ち炭水化物なしのパンを使わないサンドイッチ(!)に進化しようとしています。

Wikiにも張ってあるこのリンクを見ると、現代のサンドイッチが手の込んだものからシンプルなものまで、いかに多彩で多様かを見て取れます。後述の会話例にも、ham and provoloneとか、Roast beef and havartiといった豪奢なサンドイッチの名前が登場します。私がアメリカに駐在していたときは、仲良かった友人がいつもReuben sandwichを好物に食べていました。

第十二話で、オフィス内に入るsandwichStanにからむBevの会話です。パンを使ってこそサンドイッチなのか否か、サンドイッチの定義を巡って蝸牛角上の掛け合いです。

Stan: Lorraine, ham and provolone on a baggett.
Beverly Bridge: Uh, do you have anything without bread?
Stan: These are sandwiches. They have bread.
Beverly Bridge: Well, there’s a thing called, Protein Style.
Stan: Well if they don’t have bread, then they’re not a sandwich and I only do sandwiches.
Beverly Bridge: Do you know who I am?  I’m Denny Cranes’ fiancé.
Stan: Yeah? So? Hey Mr Chase! Roast beef and havarti!

また第十二話の最後のエピソードでは、オフィス内に入るsandwich屋の職を得たCatherineが楽しそうに元気よくsandwichを売りさばく姿が映し出されますここでもWrapという形態を含むいろいろなサンドイッチとside dishの名前が登場します

Catherine Piper:
Pesto chicken!! Veggie wraps!! Roast beef on ciabatta.
Come and get it. I have fruit and hard
boiled eggs and stuff, but I’ve got Bundt Cake.


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日本ではなんといっても「おにぎり」ですね。
日本にもサンドイッチはありますが、日本ではなんといってもサンドイッチに相当する食物摂取の方法として「おにぎり」があります。大陸の「粽(ちまき)」にルーツを有するのは容易に想像がつきますが、日本の風土に合わせて粽とは違った形にさっぱりと進化した食品と考えられますね。また、「ラーメン」や「丼」というのもサンドイッチに相当する食物摂取の方法と考えられると思います。

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