Adversary system

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# adversary system
《法律》〔裁判の〕対審[当事者主義構造]
原告と被告の双方が自らの立場を主張し、第三者の立場の陪審員や裁判官が判断を下す裁判方式。
◆    【対】inquisitorial system 糾問主義構造
◆    表現パターンadversary [adversarial] system [model]
(英辞郎)

英辞郎の内容だけではぴんと来ないので専門の解説を見てみます。

当事者対抗主義; 論争主義; 対審構造

対立する両当事者がそれぞれ自己に有利な法律上・事実上の主張および証拠を出し合い, これに基づいて中立の第三者が決定するやりかた。民事および刑事の訴訟手続のほか広く行政手続等でも採用される。裁判における手続だけでなく, 相互に違う立場から意見を述べあうなかから真実を発見し, または正しい結論を生み出そうとする方法一般をいう場合もある。

価値観をぶつけあう対話によって結論を導き出す、根底にあるのは英米のDebateの概念ですね(もっとも訴訟の長期化という避けがたいリスクを抱える負の側面もあるわけですが)。Debateの文化は日本にはありません。陪審員制度が日本には必ずしも適切ではないのではないか、と考えてしまう背景はここにもあります。

日本国憲法は,誤解をおそれずに言えば実体的真実発見よりも,手続的正義の実現に重きを置いたものと思われます。中味の判断(実体的判断)は,価値観がぶつかりあうところです。しかし,手続は形式的であり価値観が入り込みにくいものです。争いを避ける知恵として,このような手続的正義の原理があり,日本国憲法もそれを採用したのだと思います。

以上 http://www.proz.com/kudoz/japanese_to_english/law_general/2961926

従いまして当事者主義構造では、当事者による訴えがないと訴訟を進行できないこととなります。これに対して反対語の「inquisitorial system 糾問主義構造」は、当事者の訴えがなくても訴訟を遂行することができます。どちらも正義の実現を目指す点では共通しますが、糾問主義は裁判官の主観が大きく作用する余地を有します。

以下の季衛東教授のインタビュー記事は、当事者主義構造と糾問主義構造のいずれでもない中国型司法の解説にもなっていて、大変面白いです。アメリカの陪審員制度をそっくり輸入するまえに、自国の司法制度の文化的背景をきっちり見つめる時間を持ちたかったですね。
http://www.vcasi.org/interview/index
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